TOPICS

blog

Vol.0 新規事業を自走する組織になるための解体新書

こんにちは、bridge代表の大長です。

「創造的な問題解決に情熱を注ぐ人々と組織を支えたい」—そんな強い思いで始めたbridgeは、今年で7年目を迎えることができました。7年前、ほんの数名の参加者で始めた私たちbridgeの小さな勉強会が、今では300件以上の新規事業プロジェクトを支援するまでに拡がっています。

この間に、多くの成功事例を目にする一方で、硬直した社内の意思決定プロセスや場当たり的なマネジメントによって、素晴らしいアイデアが芽を出す前に頓挫するケースも多く目の当たりにしました。

また、優秀な人材が集まったプロジェクトが、組織の縦割り構造に阻まれ、その力を発揮できずに時間と資源を無駄にしてしまう現実にも直面してきました。

しかし、そんな停滞を打破し、成果を獲得している企業には、必ずと言っていいほど「新規事業の探索と、組織の変革を両方すすめる次世代のリーダー」の存在がありました。そのリーダーは、新規事業の課題に組織全体を巻き込み、停滞した状況を解決しながら、よりよい状態にプロジェクトを導いていたのです。

◆新規事業の実態調査はこちらから(300名の担当者の調査と自走する組織の考察資料)

ここ数年、企業内で新規事業を成功させるためには、個々のスキルやアイデアに頼るだけでなく、組織全体が一体となって事業を推進する力を活かすことがますます重要になっています。しかし、企業が持つ豊富なリソースやノウハウを最大限に活かし、新規事業を自走させるための具体的な方法論は、まだ確立されていません。

私たちが多くの企業とのセッションや対話を通じて得た結論は、成功する新規事業の背景には、組織自体が自ら事業を進める力、すなわち「自走化」が欠かせないということです。この「自走化」というキーワードは、もはや個々のアイデアやスキルに頼るのではなく、組織全体で新規事業をどう支えるかという課題に焦点が移っていることを示しています。

つまり、新しいビジネスアイデアを生み出すだけでなく、そのアイデアを実現し、組織全体が一丸となってそれを継続的に発展させていくためのプロセスと文化を築くことが求められているのです。

連載「新規事業を自走する組織になるための解体新書」では、私たちが様々な企業との共創活動や対話を通じて見つけ出した「新規事業をつくる組織の10の観点」に焦点を当て、それぞれを具体的な事例をもとに紹介していきます。新規事業が生まれる組織、すなわち“自走できる組織”には、経営陣の「リーダーシップ」に加えて、2つの重要な要素があります。それが「プロセスの自走化」「組織の自走化」です。

例えば、企業が新規事業を複数作り出すには、リーダーシップだけでなく、その方針を実現するためのプロセスが組織全体で自走化されていることが不可欠です。これは、社員やチームが自発的に動き出し、継続的に改善と学びを重ねながらプロジェクトを進化させていく文化を意味します。

また、新規事業を推進するためには、既存の組織内外のリソースや専門性を最大限に活かし、効果的に連携することが求められます。成功している企業では、組織内に蓄積された知識や経験を共有し、必要に応じて外部のリソースを柔軟に取り入れ、新たなビジネスを生み出しています。このような「自走化」された組織こそが、持続的な新規事業創出の鍵となるのです。

この連載を通じて、読者の皆さんと、新規事業の問題を組織全体の課題として認識し、解決への一歩を踏み出すきっかけにしていければ幸いです。

以下に、この連載で紹介していくTOPICSを簡単にご紹介します。

どうぞお楽しみに!

株式会社bridge代表 大長 伸行

 

TOPICS

Vol.0 • はじめに:新規事業を自走する組織とは
Vol.1 • コミットメント: 経営陣の本気度が新規事業の成否を決める
Vol.2 • 方針と目標: 成功への道筋を示す新規事業のフェアウェイとOB
Vol.3 • 仮説検証: 小さく試して、早く学ぶ!失敗を恐れない挑戦術
Vol.4 • プロセスと支援体制: 新規事業を動かすプロセスとサポートの仕組み
Vol.5 • 意思決定: 0→1を実現するための決断と判断基準
Vol.6 • スキル・ナレッジ: 組織全体でスキルと知識をアップデートする方法
Vol.7 • 評価マネジメント: 成功を見逃さない!フィードバックと報酬の最適化
Vol.8 • 社内連携: 部門の壁を超えて、リソースをフル活用するコラボの力
Vol.9 • モチベーション: 新規事業の熱を高める社員のやる気スイッチ
Vol.10 • カルチャー: 挑戦を支える強い組織文化の育て方

Share

Recommended