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bridgeでは、事業を創る「人」と「組織」をつくるための支援を行っています。事業創出活動は一過性の取り組みではなく、組織の中で反復し繰り返し実行することが重要だと考えるためです。
具体的な方法として私たちは、事業づくりに必要なマインドセットやプロセス・メソッド、仕組みの導入などを網羅的にサポートし、自走する組織の実現に向けて伴走を続けてきました。
今回は当社の会社案内・サービス資料を通して、bridgeの支援について詳しく解説します。
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「事業創出活動が一過性の取組みで終わってしまい、反復、自走できない。」
こうした課題は、日本国内の多くの企業で見受けられます。当社で実施したアンケート調査でも、68.6%の企業が「新規事業開発に成功しているとは思わない」と答えています。
背景にあるのは、複雑に絡み合った阻害要因の数々です。下記の図は、アイデア創出〜事業化までに起こり得るさまざまな課題を表しています。
フェアウェイとOBが曖昧(どの事業領域に投資をするかを会社として決めていない)、戦力人材を確保できない(研究開発部門のメンバーに偏る)、チームのモチベーション低下(どんなに頑張っても評価制度に反映されない)といった、数々の失敗やジレンマを経験します。
新規事業開発の手法や、コンテンツ、プログラム、ツールが整備され、誰もが新規事業活動をスタートできるようになったにもかかわらず、多くの組織は一過性の取り組みに終始してしまっているのです。
その結果、どれだけの時間を投資したとしても実践知が社内に残らない事態を引き起こし、継続的に新規事業が生まれるような組織づくりからは掛け離れてしまっている。
では、いま必要とされる事業創出活動とは、どのような活動なのでしょうか?
「一過性」の事業創出活動に終止符を打つために必要なこと。それは、経営や事業開発部門、研究や人事といった複数の部門を横断して、新規事業に必要な組織能力を獲得していく活動だと私たちは考えます。
そして、それを支援するためのbridgeのコアな価値が「プロジェクトファシリテーション」です。
目指すゴールは、新しい事業やサービスを自走によって生み出せる「人と組織を創ること」であり、これは書籍『両利きの経営』に書かれている「新しい組織能力の獲得」そのものであると私たちは考えています。
つまり、従来の10を100にする能力だけでなく、0から1を創り出す能力も同時に組織全体へインストールさせるような考え方です。
一方で、事業創出活動が一過性で終わるパターンで多いのは、課題インタビューやMVP開発、UX・UIのデザインといったプロジェクト単体に働きかけるような手段で終始してしまうケースです。
「事業づくりをするのではなく、事業を生み出せる組織能力を養わなければいけない」。これは新規事業開発の潮流として、すでに多くの担当者が実感していることではないでしょうか?
事業を創出するにあたり、アイデア創出〜事業化までのプロセスの間には多くのジレンマが存在することは前述しました。こうした問題はボトルネックを解消しない限り、いつまでも同じことを繰り返すループに悩み続けることになります。
しかしながら、方針・スキル・制度・風土・経営陣の覚悟などが複雑に絡みあう新規事業の問題は、要素分解が難しく一筋縄ではいきません。そこで、bridgeでは独自の組織診断指標「Innovation Index 25*」を用いることにより、さまざまな阻害要因の分解・ボトルネックの特定から伴走支援をスタートさせることを推奨しています。
自分たちは何ができていて、何ができていないのか。何がイノベーションを促進している要素で、それを加速させるための材料は何なのか。あるいはもっとも重要な課題を社内で可視化し、共通認識として共有できているか。
このアプローチ法の最大のポイントは「ピラミッドの5項目」で言い切ったことにあります。どれか1つのジレンマや事象だけを見ていては、いつまでも解決に向かえないことを経験により実感していたことが、この組織診断指標を開発した背景にあります。
重要なことは、25個の項目をすべて埋めることが目的ではないということです。大切なことは、まずは経営陣たちが診断項目の一つひとつに対して「できている・できていない」を会話し、認識の共有ができていることです。
多くの場合、経営メンバー同士であれば課題意識も「同じである」と誤認をしています。実際はそうではないことを表出させることが、事業創出を進める上での第一歩となります。
新規事業を「促進」させるリソースはどこにあるのか。反対に取り組みを「阻害」する要因はどこにあるのか。これらを捉え直すことができた上で、具体的な活動を始めることが重要です。
bridgeでは、①組織変革、②人材育成、③事業開発の3方向からソリューションを展開しています。
具体的には、先に挙げたミズノの取り組みがイメージしやすいかもしれません。2018年のキックオフ後に私たちが支援した内容は以下の通りです。
主な支援内容:
ミズノのイノベーション組織診断〜16のアジェンダを設定
16の分科会の組成とPMO(プロジェクトマネジメント機能)支援
社内提案制度の運営支援、ステージゲート導入支援
ミズノのイノベーション領域の策定(Mizuno Mirai Vision)支援
プロジェクトリーダー育成
ミズノでは先に示した組織診断指標「Innovation Index 25*」を実際に活用し、課題を可視化。その後、16のアジェンダを設定し分科会を組成したのです。現在も進行中の支援ではあるものの、一定の成果がすでに見え始めています。
◉ ノンアルコールビール(ビアテイスト炭酸飲料)「PUHAAH(プハー)」の開発
◉ 白杖(はくじょう)「ミズノケーンST」の商品化・発売
◉ ミズノ社員によるスタートアップ企業の設立
◉ オープンイノベーションに向けた取り組みがスタート など
「御社の支援内容は、他社とどう違うのか。ユニークネスはどこにあるのか」といったお問合せをいただくことが増えました。その際に回答するのが「自走できる組織を実現するための伴走支援を実施している」という内容です。
また、「組織の外にある専門性をアサインする」ことも大きな特徴と言えます。bridgeはコンサルタント、起業家、研究者など、多様な専門性と実務家で構成された「ギルド型チーム」で運営されています。
プロジェクトのテーマに応じてエキスパートチームを編成し、多様な視点からソリューションを描けることに強みがある。実行にむけて協働をすることで、既存の枠組みを超えたチームの挑戦を支援することが可能となっています
ここでいう「エキスパート」が意味するのは、メンバーそれぞれが自身のビジネスを持つ起業家であり、同時に大手企業のクライアントワークも経験している点のユニーク性です。
それゆえ、「なぜ個人や小さな組織(ベンチャー/スタートアップ)では新規事業が素早く立ち上がるのに、大企業になった途端にうまくいかなくなるのだろう?」というギャップを肌感覚で掴んでいるわけです。
ここに「問い」が立っているからこそ、bridgeの提案に価値が生まれます。ツールや手法、フレームワーク自体に価値はないということです。多様なバックグラウンドを有するクライアント企業であっても問題はありません。プロジェクトメンバーは組織の中に働きかけ、共通のゴールを共に目指します。
ここまでお伝えした「自走できる組織」を実現できている企業はまだ少数です。初めは補助輪として外部の力を借りる必要もあるかもしれません。大切なことは、実践知を社内に集積させていける組織づくりを目的に据えられているかどうかです。
まずはゴール設定の期間を3年に設定することをbridgeは推奨しています。私たちも「自走できる組織」について探索していますので、少しでも力になれれば幸いです。
bridgeは、人と人、組織と組織をつなぎ、「新規事業を創る人と組織」への変革を促します。
取材協力:株式会社ソレナ